当協会会長であるグェン・トゥイは、ベトナムの農村部における貧困を研究し、貧困削減活動に尽力してきました。2003年と2006年、彼女はベトナム北部と中部の農村地域を調査し、貧困に関する研究に取り組みました。彼女は自ら貧困に苦しむ個人や世帯を訪ね、家計を助けるために学校を中退する多くの子どもたちを目の当たりにしたのです。グェン・トゥイは貧困に陥らないためには教育が不可欠であり、子どもたちが学校を中退しないためにも十分な質と量の教育環境を整備することが重要と強く信じてきました。
 
2007年、グェン・トゥイと彼女の家族は「トゥイの夢」(Uoc Mo Cua Thuy)という私的な奨学基金を立ち上げ、恵まれない小学生を支援してきまいた。それ以来、子どもたちの願いを育むことを誓い、毎年支援を行っています。グェン・トゥイにとって、多くの貧しい子どもたちの夢をかなえる手助けを行うことは、彼女自身の夢でもあったのです。

 

2010年、グェン・トゥイは東海大学の高橋塁教授とともに、貧困や経済的困難に直面している子どもたちが多く通うクアンガイ市の学校に支援を続けてきました。
 
グェン・トゥイはまた、他のアジア諸国において貧困に苦しむ子どもたちへの教育機会を十分に提供するにはどうしたらよいかを考えました。そこで、支援の輪を広げるため、彼女は2022年にアジア未来協会(AFA)を設立し、「トゥイの夢」奨学金を同協会が運営する基金とすることを決め、名称を「AFA希望基金」へと変更しました。AFAの使命は、恵まれない子どもたちの希望に光を当て、彼らの夢を育み、すべての子どもたちが安心して楽しく学校に通うことができるようにすることです。
 
私たちは、社会的地位や年齢に関係なく、誰もが向上心を持っているはずです。貧しい子どもたちに希望をもたらすことは、持続可能な開発目標(SDGs)が目指す「誰一人取り残さない」世界を実現する上でも理想的なことです。皆さまのご支援とご協力をいただきながら、AFAは、子どもたちの希望の種を実り豊かな木に育て、対象国や大陸全体の未来のために役立てるという理想に向かって、これからも邁進してまいります。
 
アジア未来協会